HODAKA TOSHIMA

愛をもって被写体に向かい、技術によって彩り、審美眼がシャッターを押す。
小難しいことを言うと、こんな風に考えています。

フォトグラファー 戸嶋 穂高

小さいころの夢はパイロットでした。(人生ゲームで一番給料が高かったから)その次の夢は総理大臣でした。(国家予算を好きにできると思っていた)中学生になった時、文章を書いて暮らしたいと思いました。ワクワクしたり、ドキドキしたり、そんな感情を人に伝えたいと思いました。そのまま人生は流れ、不思議な流れで写真を撮って暮らす人生に巡り合いました。ワクワクしたり、ドキドキしたり、そんな感情を人に伝えられるようになりました。
求めていた方法ではなかったけど、求めていた事ができるようになりました。
そんな風にして暮らしています。

沿革・プロフィール

1979年静岡生まれ。
四年制大学でインド史専攻。
卒業後、会社員、塾講師などを経て静岡市の写真館に勤務する。
そののち、有限会社ブライダルアーツ(現 株式会社ブライダルアーツ)にて勤務をする。
2008年にフリーランスのフォトグラファーとして独立。
2014年に合同会社を設立、代表社員として経営に係わる。
2018年、共同経営の会社を離脱し、フリーランスのフォトグラファーとして再独立。

僕の撮影は色々な被写体に向き合うことです。人物の時もあれば、物言わぬ静物の時もあります。
人物の場合も生まれて数日の新生児から老人まで、静物の場合も材料から新商品までと多種多様に渡ります。
一人の人を、もしくはひとつの物をプロのカメラマンに依頼するという事。日常的なことではないでしょう。
そこには依頼する方々それぞれの理由があると思います。
そしてその大きな理由が、少々クサいですが、愛じゃないでしょうか。
愛する子供、我が子のような新製品、愛すべき伴侶、その伴侶と悩み、これからの時間を過ごす自宅。
全く同じではありませんが、僕自身もその被写体に似たような気持ちを持って向かい合わねばいけないと思います。
その視点で被写体を輝かせるのは、長年積み重ねてきた技術です。
愛情では誰にも負けないクライアントが僕に依頼をしてくれる理由がそこにはあります。
魅力を見つけ、輝かせること。技術は必要不可欠です。
最後にもう一度考えます。
これはキレイだろうか。これは間違っていないだろうか。
美しいものを美しいと信じられなければ、シャッターは押すことができません。
仮に押したとしても、自信をもってお渡しすることはできません。
もう一度問いかけます、これはキレイだろうか。

まだ見習いだった頃、師匠につまらないことを聞きました
「どうやったら素敵な写真が撮れますか」
師匠は当たり前の事のように
「君がキレイだなと思った時に、シャッターを押したらええねん」
今でもずっと心に残っています。

そこが、僕にとっての原点なんです。